Light Brain展Vol.2

Light Brain展Vol.2

2022.1.17〜3.25に日本橋にあります、ITOKI本社オフィス/ショールームのITOKI TOKYO XORKにおいて展示を行いました。
2mの布に印刷されたグラフィックと共に、会場サイネージと赤外線カメラを組み合わせて、人の動きに合わせてCGのアバターがリアルタイムで動くインタラクションを展示しました。


また展示に際しまして、インタビューも行っていただきました。
https://www.artplace.co.jp/artist/ctlxyito/

撮影:株式会社イトーキ Photo by ITOKI CORPORATION
キュレーション:アートプレイス株式会社 Curation by ArtPlace Inc.


・statement

この作品は、今回展示されているXORKの、CO2濃度や空気の流れ、環境音などを調節して働きやすい環境や思考の手助けをするというコンセプトの空間を見たときに、しかしながら我々はまだ「重力」という縛りを受けているのではないかと考えました。私たちを守り、全てにおいて安定をもたらしてくれる重力は同時に、私たちの思考や行動に縛りを与えているものでもある。この重力という縛りを外すことで生まれてくる思考もあるのではないかと思い、天地の方向もない無重力の中で、人々が浮遊しているような絵を製作しました。

縛りから放たれ、リラックスしている彼らの周りには不定形で、何かに見えそうな線やあわや水滴のような様々な形のものが描かれています。いまだ発想ができないものは形が変わり続ける抽象的なものであり、そこから意味を捉えて新しく見いだすのが思考の進め方だと考え、そんな思考のもとが私たちの周りにある様子を描いています。

彼らの頭上には後光のような輪が掛かっています。私たちは何かを考えるとき、頭の中にあるもの組み立てて、つないだりひねったり取捨選択をしつつ、考えを作り上げていきます。そんな思考のその時その時のネットワークのようなものを表しています。

同じく、人物の周りでふさふさとして浮いているものがあります。これは普段目に見えないものだけれども、私たちを見守ってくれる妖精のようなものを描いています。私たちの思考は身の回りの現実やいま現在の感覚だけでなく、人間の世界の外にあるような存在によっても刺激され、それがまた創造の手助けにもなっていると思い、それも含めて世界だと考えているので、その存在を描きました。

また、思考に大きく関わるものとして重要なものの一つに「見る」 ということがあると思います。思考すべき対象を認識して、観察し、楽しむ、それがそこにあるということによって初めて思考が発生すると思い、そんな認識から思考へ結びつける視覚の重要さ表すためを彼らの目の近くに見ることのシンボルであるレンズの様なものと、見るための道具であるメガネの様なものと抽象、具象それぞれで表現しました。

服について、絵の中でも描いている草花や不定形なものが浮かんでいる様子をこの服にも柄として反映しています。色合いについては、自然体で心地よさを感じさせるような色として夜明けや日没時の空の色合いをイメージしてこの色にしています。

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